Chapter 7: 外出の試練
朝の光が差し込む中、メグミンは目を覚ました。隣ではカズマが眠っている。昨夜は比較的静かだった。カズマの体調も完全に回復している。
メグミンは起き上がった。今日は買い物に行かなければならない。食料が底を尽きかけている。ミルクも残り少ない。
「カズマを連れて行くしかないな」
メグミンは呟いた。一人で置いていくわけにはいかない。前回の失敗を繰り返すつもりはない。
カズマが目を覚ました。メグミンを見上げて笑う。
「おはよう」
メグミンは言った。カズマは手を伸ばしてきた。メグミンの髪を掴もうとする。
「痛いからやめろ」
メグミンはカズマの手を押さえた。カズマは不満そうな顔をした。
メグミンはカズマのおむつを替えた。ミルクを飲ませる。カズマは素直に飲んだ。
「今日は買い物に行く。お前も一緒だ」
メグミンは宣言した。カズマは何も言わなかった。当然だ。
問題は、カズマをどうやって連れて行くかだった。
前回は抱きかかえて行ったが、カズマは今、ハイハイができる。じっとしていない。抱っこしていても暴れる可能性がある。
メグミンは考えた。何か良い方法はないか。
その時、部屋の隅に置いてあった布が目に入った。ダクネスが以前くれた大きな布だ。何に使うのかと聞いたら、「いつか役に立つ」と言っていた。
メグミンは布を手に取った。長くて丈夫そうだ。
「これを使えば……」
メグミンは思いついた。抱っこ紐を作れる。カズマを胸に固定すれば、両手が空く。
メグミンは布を身体に巻き付けた。試行錯誤しながら、カズマを入れられる形を作る。
「よし、できた」
メグミンは満足した。即席の抱っこ紐だ。
メグミンはカズマを抱き上げた。抱っこ紐に入れる。カズマはメグミンの胸の前に来た。
「これでお前は暴れられない」
メグミンは言った。カズマはメグミンの服を掴んだ。
メグミンは鏡を見た。
問題があった。
カズマの顔がメグミンの胸に埋まっている。
「……これは」
メグミンは顔が熱くなった。カズマの顔が自分の胸に密着している。布で固定しているから、カズマは動けない。顔を上げることもできない。
「仕方ない……他に方法がない」
メグミンは自分に言い聞かせた。カズマは赤ん坊だ。何も考えていない。
だが、中身は元のカズマだ。
「お前……変なことを考えるなよ」
メグミンは警告した。カズマは何も言わなかった。ただ、メグミンの服を掴んでいる。
メグミンは深呼吸した。大丈夫だ。買い物を済ませて、すぐに戻ってくる。
街は賑やかだった。
メグミンは市場に向かって歩いた。カズマは胸の前で大人しくしている。
周囲の視線を感じた。人々がメグミンを見ている。
「あら、メグミンちゃん」
八百屋のおばさんが声をかけてきた。
「おはようございます」
メグミンは挨拶した。
「まあ、赤ちゃんを抱っこしてるのね」
おばさんは微笑んだ。メグミンは頷いた。
「ええ、仲間の子を預かっているんです」
「可愛いわね。顔を見せて」
おばさんが覗き込もうとした。メグミンは慌てた。
「あ、今は眠っているので……」
「そう? 残念ね」
おばさんは諦めた。メグミンは安堵した。
メグミンは野菜を選び始めた。カズマは相変わらず大人しい。
「これとこれを……」
メグミンは野菜を手に取った。その時、カズマが動いた。
メグミンの服を引っ張る。
「待て」
メグミンは小声で言った。カズマは引っ張り続けた。
服の胸元が引っ張られる。はだけそうになった。
「やめろ!」
メグミンは慌てて服を押さえた。周囲の視線が集まる。
「大丈夫?」
おばさんが心配そうに尋ねた。
「は、はい。大丈夫です」
メグミンは笑顔を作った。顔が熱い。
カズマは引っ張るのをやめなかった。
「お前……」
メグミンは歯を食いしばった。カズマは何をしているんだ。
メグミンは急いで野菜を選んだ。カズマが大人しくしているうちに買い物を済ませなければ。
だが、カズマはまた動いた。今度は顔を擦り付けてきた。メグミンの胸に。
「!?」
メグミンは凍りついた。カズマの顔が胸に擦り付けられている。
「お前は何をしているんだ……」
メグミンは小声で言った。顔が真っ赤になる。
カズマは擦り付けるのをやめなかった。
周囲の人々が見ている。メグミンは恥ずかしさで死にそうだった。
「すみません、急いでいるので」
メグミンはおばさんに謝って、野菜を買った。早くこの場を離れたい。
次はパン屋だ。
メグミンはパン屋の前に立った。カズマは少し落ち着いている。
「頼むから大人しくしてくれ」
メグミンは懇願した。カズマは何も言わなかった。
メグミンは店に入った。パンの香ばしい匂いが漂っている。
「いらっしゃい」
店主が笑顔で迎えた。メグミンは頷いた。
「パンを三つください」
「はいよ。……おや、赤ちゃんがいるのかい?」
店主が気づいた。メグミンは頷いた。
「仲間の子を預かっています」
「そうかい。大変だねぇ」
店主は同情した。メグミンは苦笑した。
「ええ、本当に」
店主がパンを包んでいる間、カズマはまた動き始めた。
メグミンの服を掴む。引っ張る。
「またか……」
メグミンは溜息をついた。カズマは引っ張り続けた。
胸元がまたはだけそうになる。メグミンは慌てて片手で服を押さえた。
「お客さん、大丈夫かい?」
店主が心配そうに尋ねた。
「だ、大丈夫です」
メグミンは必死に笑顔を作った。
カズマは引っ張るのをやめた。だが、今度は別のことをし始めた。
メグミンの首筋に顔を近づけた。
「え……?」
メグミンは困惑した。カズマは何をしようとしているんだ。
次の瞬間、カズマの舌が首筋に触れた。
「!?」
メグミンは声を上げそうになった。カズマが首筋を舐めている。
「お、お前は……!」
メグミンは小声で叫んだ。顔が真っ赤になる。
カズマは舐め続けた。メグミンの首筋をゆっくりと。
「やめろ……」
メグミンは震えた。変な感覚が身体を走る。
「お客さん?」
店主が不思議そうに見ていた。メグミンは慌てた。
「す、すみません! パンをいただきます!」
メグミンはお金を払って、パンを受け取った。すぐに店を出る。
外に出ても、カズマは舐めるのをやめなかった。
「お前は赤ん坊のくせに何をしているんだ!」
メグミンは叫んだ。周囲の人々が振り返る。
メグミンは恥ずかしさで死にそうだった。早く宿に戻らなければ。
メグミンは急いで宿に向かった。
カズマは相変わらず首筋を舐めている。
「やめろと言っているだろう!」
メグミンは小声で叫んだ。だが、カズマはやめなかった。
首筋が濡れている。カズマの唾液で。メグミンは気持ち悪さと同時に、妙な感覚を覚えた。
「くそ……早く宿に……」
メグミンは走った。人々の視線を無視して。
宿が見えた。あと少しだ。
カズマは舐めるのをやめた。だが、今度はメグミンの服を掴んで引っ張り始めた。
「また……!」
胸元がはだけそうになる。メグミンは片手で服を押さえながら走った。
宿の入口に辿り着いた。メグミンは中に飛び込んだ。
階段を駆け上がる。部屋のドアを開ける。
中に入って、ドアを閉めた。
「はぁ……はぁ……」
メグミンは息を切らした。疲れた。恥ずかしかった。
カズマは大人しくなっていた。メグミンの服を掴んだまま。
「お前……」
メグミンは抱っこ紐からカズマを取り出した。ベッドに置く。
カズマはメグミンを見上げて笑った。無邪気な笑顔だ。
「笑うな!」
メグミンは叫んだ。カズマは笑い続けた。
メグミンは首筋を拭いた。まだ濡れている。カズマの唾液だ。
「お前は赤ん坊のくせに……何であんなことをするんだ」
メグミンは尋ねた。カズマは答えなかった。ただ笑っている。
メグミンは顔が熱いのを感じた。恥ずかしさが消えない。
「明日からは外出禁止だ」
メグミンは宣言した。カズマは笑い続けた。
「笑うな! 私は本気だ!」
メグミンは叫んだ。だが、カズマは笑うのをやめなかった。
メグミンはため息をついた。疲れた。本当に疲れた。
「あと二日で元に戻る……それまで我慢するしかない」
メグミンは呟いた。カズマは手を伸ばしてメグミンの服を掴んだ。
「もう触るな」
メグミンは言った。だが、カズマは掴んだまま離さなかった。
メグミンは諦めた。もう何も言わない。
午後になった。
メグミンは部屋で休んでいた。カズマはベッドの上で遊んでいる。
メグミンは今朝のことを思い返した。恥ずかしい。本当に恥ずかしかった。
カズマに首筋を舐められた。服を引っ張られた。人々の視線を浴びた。
「最悪だ……」
メグミンは呟いた。カズマは楽しそうに手足をバタバタさせている。
「お前は楽しかったのか?」
メグミンは尋ねた。カズマは笑った。
「楽しかったんだな……」
メグミンは溜息をついた。カズマは赤ん坊の姿だが、中身は元のままだ。きっと、わざとやっているんだろう。
「お前が元に戻ったら、絶対に仕返しをする」
メグミンは誓った。カズマは笑い続けた。
メグミンは立ち上がった。買ってきた食材を片付けなければ。
メグミンは野菜を洗った。パンを棚に置いた。カズマは大人しくしている。
「せめて、部屋では大人しくしてくれ」
メグミンは願った。カズマは何も言わなかった。
メグミンは窓の外を見た。街が見える。賑やかだ。
「もう外には出ない。お前を連れては」
メグミンは決意した。カズマは笑っている。
「笑うな」
メグミンは言った。だが、カズマは笑い続けた。
夕方になった。
メグミンはカズマにミルクを飲ませた。カズマは素直に飲んだ。
「せめて、ミルクの時は大人しくしてくれるんだな」
メグミンは呟いた。カズマは飲み続けた。
ミルクを飲み終えると、カズマはメグミンの服を掴んだ。
「また……」
メグミンは溜息をついた。カズマは引っ張る。
「引っ張るな」
メグミンは言った。だが、カズマは引っ張り続けた。
胸元がはだける。メグミンは慌てて服を直した。
「お前は本当に……」
メグミンは言葉に詰まった。カズマは笑っている。
「何がそんなに楽しいんだ」
メグミンは尋ねた。カズマは答えなかった。ただ笑っている。
メグミンはカズマを抱き上げた。ベッドに寝かせる。
「今日はもう何もするな」
メグミンは命令した。カズマは大人しくなった。
メグミンは夕食の準備を始めた。簡単なスープを作る。カズマは静かに見ている。
「大人しくしているなら助かる」
メグミンは言った。カズマは何も言わなかった。
夕食ができた。メグミンは一人で食べた。カズマは眠っている。
「疲れたな……」
メグミンは呟いた。今日は本当に疲れた。
メグミンは食事を終えた。皿を片付ける。カズマはまだ眠っている。
メグミンはベッドに横になった。カズマの隣に。
「明日は絶対に外に出ない」
メグミンは誓った。カズマは眠り続けた。
「あと二日……それまで我慢するしかない」
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