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赤ちゃんになった俺を世話するメグミンがやたらと色っぽい件について
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1: 災難の始まり
2: 初めての外出
3: 爆裂魔法への執着
4: 紅魔族の少女
5: 熱
6: 回復と新たな日常
7: 外出の試練
8: 言葉の兆し
9: 薬草採取の決意
10: 下見と月光草
11: 秘密の隠し場所
12: 迷子のカズマ
13: 優しい温もり
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## Chapter 11: 秘密の隠し場所 メグミンは宿の部屋に戻り、無事に手に入れた月光草をカズマに見せた。「カズマ、見てくれ。これで、お前を元の姿に戻すことができるぞ」と、満面の笑みで告げる。カズマはメグミンの腕の中で、きゃっきゃと笑い、その小さな手を伸ばして月光草に触ろうとする。 しかし、その瞬間、メグミンはどっと疲労を感じた。夜の森での下見と採取、グロースボアとの戦闘、道に迷ったことなど、様々な出来事が一気に押し寄せ、まるで糸が切れた人形のように、その場にへたり込んでしまった。 「あー…、疲れた…」 メグミンは小さく呟き、月光草を握りしめたまま、ベッドに倒れ込んだ。天井がぼやけて見える。全身の筋肉が悲鳴を上げているようだった。 隣では、カズマが心配そうにメグミンの顔を覗き込んでいる。 「ごめん、カズマ。ちょっとだけ、休憩させてくれ」 メグミンはそう言うと、目を閉じた。すぐにでも月光草から解毒薬を作って、カズマを元の姿に戻してあげたい気持ちはある。しかし、今の状態では、集中して薬を作る自信がなかった。下手をすれば、逆にカズマに害を与えてしまうかもしれない。 メグミンは、意識を失うように眠りについた。 どれくらいの時間が経っただろうか。 ふと、カズマの泣き声で目が覚めた。 「うぇーん!うぇーん!」 カズマはベッドの上で、体をよじりながら泣き叫んでいる。どうやら、お腹が空いたようだ。 メグミンはゆっくりと体を起こし、カズマを抱き上げた。「どうした、カズマ?お腹が空いたのか?」 カズマはメグミンの胸に顔を埋め、さらに大きな声で泣き出した。 「よしよし、わかったから。今、ミルクを作ってやるからな」 メグミンはカズマをあやしながら、ミルクの準備を始めた。お湯を沸かし、粉ミルクを溶かし、適温になるまで冷ます。その間も、カズマは泣き止むことはなかった。 ようやくミルクが完成し、カズマに飲ませると、カズマは勢いよくミルクを飲み始めた。その様子を見ていると、メグミンの心も少しずつ落ち着いてきた。 カズマがミルクを飲み終えると、メグミンはゲップをさせ、再びベッドに寝かせた。カズマは満足したのか、すぐに眠りについた。 メグミンは、カズマの寝顔をじっと見つめた。すやすやと眠るその顔は、まるで天使のように愛らしい。 その時、ふと、メグミンの頭の中に、ある考えがよぎった。 (…このまま、赤ん坊のままでも、いいんじゃないか…?) メグミンは、自分の考えに驚いた。自分は一体何を考えているんだ?カズマを元の姿に戻すために、あんなに苦労して月光草を手に入れたのに。 しかし、心の奥底では、カズマが赤ん坊のままでいることを、少しだけ望んでいる自分がいた。 赤ん坊のカズマは、わがままで、手がかかるけれど、とても素直で、可愛らしい。メグミンは、そんなカズマの世話をしているうちに、今まで感じたことのない感情を抱くようになっていた。それは、まるで母親のような、優しい愛情だった。 もし、カズマが元の姿に戻ってしまったら、きっと、またいつものように、生意気で、ずる賢い、カズマに戻ってしまうだろう。そして、メグミンは、そんなカズマに、きっと、また腹を立てることになるだろう。 (…もう少しだけ、このまま…) メグミンはそう思うと、無意識のうちに、月光草を隠してしまった。 月光草は、メグミンがいつも持ち歩いている、魔法の杖を入れるための袋の中に、そっと隠された。 メグミンは、自分が何をしているのか、よくわからなかった。ただ、カズマが元に戻るのを、ほんの少しだけ、引き延ばしたかった。 メグミンは、カズマの隣に横になり、カズマを優しく抱きしめた。 「明日、必ず作ってあげるからな…」 メグミンは、カズマにそう囁き、再び眠りについた。 翌朝、メグミンは眩しい日差しで目を覚ました。 隣には、すやすやと眠るカズマの姿。その小さな寝顔を見ていると、メグミンはまた、胸が締め付けられるような、優しい気持ちになった。 (…本当に、どうしよう…) メグミンは、心の中で葛藤していた。カズマを元の姿に戻すべきか、それとも、もう少しだけ、このままにしておくべきか。 理性では、早く元の姿に戻してあげるべきだとわかっている。しかし、感情は、それを拒否していた。 メグミンは、ゆっくりと体を起こし、そっとカズマに触れた。その小さな手を握ると、カズマはうっすらと目を開け、メグミンの顔を見ると、嬉しそうに笑った。 その笑顔が、メグミンの心をさらに揺さぶる。 「…おはよう、カズマ」 メグミンは、優しい声でそう言うと、カズマを抱き上げた。カズマは、メグミンの胸に顔を埋め、甘えるように擦り寄ってきた。 その時、メグミンは、はっとした。 (…もしかして、カズマは…) メグミンは、カズマの行動に、ある違和感を覚えていた。赤ん坊のくせに、まるで、自分のことを理解しているかのような、そんな素振りを見せるのだ。 まさか、そんなことはありえない。赤ん坊は、ただ本能のままに生きているだけだ。そう思おうとしたが、どうしても、その考えを否定することができなかった。 メグミンは、意を決して、カズマに話しかけてみた。 「…カズマ、私のこと、わかるのか?」 カズマは、メグミンの顔を見つめ、ニコニコと笑っている。まるで、メグミンの言葉を理解しているかのように。 メグミンは、さらに問いかけた。「…私の名前は?」 カズマは、少し考えてから、ゆっくりと口を開いた。「…め…ぐ…み…ん」 メグミンは、驚きのあまり、言葉を失った。 まさか、本当に、カズマが自分のことを理解しているなんて。 「…カズマ…、お前…」 メグミンは、震える声でそう言うと、カズマを強く抱きしめた。 カズマは、メグミンの胸の中で、満足そうに笑っている。 その時、メグミンは、全てを悟った。 カズマは、ただの赤ん坊ではない。中身は、あの生意気で、ずる賢い、カズマのままなのだ。 ただ、姿が赤ん坊になってしまっただけで、記憶も、感情も、全てそのままなのだ。 (…どうしよう…、これから…) メグミンは、途方に暮れた。カズマが赤ん坊の姿のままで、自我を持っていると知ってしまった今、今までのように、無邪気に世話をすることはできない。 それに、カズマは、これから一体どうなってしまうのだろうか。このまま、赤ん坊の姿で成長していくのだろうか。 メグミンは、不安と困惑で、頭がいっぱいになった。 しかし、同時に、ある感情が湧き上がってきた。それは、喜びとも、期待とも言える、不思議な感情だった。 カズマが、赤ん坊の姿のままで、自分のことを理解している。それは、メグミンにとって、これまで経験したことのない、特別な出来事だった。 (…もしかしたら、これは…) メグミンは、そう思った。カズマとの関係が、これから大きく変わっていくかもしれない、と。 その日、メグミンは、カズマを連れて、ウィズの店へ向かった。 ウィズに、カズマが自我を持っていることを伝えると、ウィズは、驚いた顔で、こう言った。 「…それは、大変なことになりましたね…」 ウィズは、少し考えてから、こう続けた。「…もしかしたら、若返りの薬の副作用で、精神に異常をきたしているのかもしれません。一度、専門家に見てもらった方がいいかもしれませんね」 メグミンは、ウィズの言葉に、少し不安になった。 しかし、カズマは、メグミンの顔を見つめ、ニコニコと笑っている。その笑顔を見ていると、メグミンは、なぜか安心できた。 「…大丈夫だ。カズマは、大丈夫だ」 メグミンは、ウィズにそう言うと、カズマを抱きしめた。 その夜、メグミンは、カズマと一緒に、ベッドの中で、色々な話をした。 もちろん、カズマは、まだ言葉を話すことができないので、身振り手振りと、片言の言葉でしか、コミュニケーションを取ることができない。 しかし、それでも、メグミンは、カズマの気持ちを、しっかりと受け止めることができた。 カズマは、赤ん坊の姿になってしまったことへの、戸惑いや不安、そして、メグミンへの感謝の気持ちを、一生懸命伝えようとしていた。 メグミンは、カズマの気持ちに応えるように、優しく微笑み、カズマを抱きしめた。 その夜、メグミンは、カズマとの絆が、さらに深まったことを感じた。 そして、メグミンは、ある決意を固めた。 カズマが、どんな姿になろうとも、どんな状況になろうとも、自分が、カズマのそばにいて、支えていこう。 メグミンは、そう心に誓った。 翌朝、メグミンは、目を覚ますと、まず、カズマの顔を見た。 カズマは、すやすやと眠っている。その小さな寝顔を見ていると、メグミンは、また、胸が締め付けられるような、優しい気持ちになった。 メグミンは、カズマの頬をそっと撫で、こう囁いた。 「…おはよう、カズマ。今日も、一緒に頑張ろうな」
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